乗り越えなくても、克服しなくても良い
「生き延びる」から
「より良く生きる」へのシフト
アフターコロナも見据えて
これからの人生を考えるのに
今が絶好のタイミングだと思います。
ストレスを抱えて
毎日をやり過ごしていくので精一杯
ぴりぴりモードで暮らすのか?
それとも
少しずつでも良いから、意識して
ゆったりモードを増やす生活に
シフトしたいのか?
がんサバイバーの日Cancer Survivors Day
(毎年6月第1日曜日)にちなんで
克服しなくても良い
乗り越えなくても良い
という観点から考えてみます。
がんの「サバイバー」?
公式サイトによると、この日は
「がんサバイバー」が家族や友人と生き延びたことを祝い、診断がついたばかりの方には希望をもってもらい、がんを患った方のご家族にはサポートを。そして地域や社会への呼びかけをつうじて、がんが多くの人生に影響があることを話す日
もちろん
たいへん意義のある活動だし
わたしも3回がんの経験があるので
趣旨については賛成です。
でも
ひとつだけ違和感というか
引っかかる点があります。
それは「サバイバー」という言葉。
日本語でいうと
「生存者」
「戦場や修羅場をくぐり抜けて生き残った人」
たしかに
がん体験の道のりでは
治療や手術後のリハビリなど
数々の辛い体験や感情の揺れがあることは
間違いありません。
それでもわたし自身は
自分をサバイバーと呼ぶことに、
とても抵抗感があります。
「生存者」ではなく「共に生きる人」
むしろ
生存者Survivorではなくて
「がんとともに生きる人Cancer Thriver 」
だと思っています。
たとえば
「がんを克服したんでしょ?」と聞かれたら
「いえいえ〜〜克服はしていないし
乗り越える必要もないと思ってます」
が正直な気持ちです。
Thriveとは
「いきいきと暮らすこと」
「よりよく生きること」。
「今・この瞬間」のじぶんをまるごと認める
がんを患った方
がんと共に生きる方
さらには
がん細胞が体内にあっても
治療中でも
もしかしたら治らないステージでも
状態に関係なく
Thriverでいることはできます。
なぜなら
「今・この瞬間」のじぶんを
まるごと認めながら
できる範囲で
「よりよく生きていこう」という
マインドセットや考え方が土台だからです。
これは、
初めてがんの診断がついた
30代中ばから
もう10年以上考えてきたことです。
がんと戦うのではなく
今の状況を受け入れて
そこから、できることを一歩ずつ。
そんな心持ちが、わたしには
しっくり感じるということを再確認しました。
わたしが、この思いを強くしたきっかけは
マンガ家南部宏子さんの
「ハッピーエンド4コマセッション」で
たっぷり2時間も
再発から今までの経緯について
お話を聞いていただいたおかげ。
いまや3人に1人が
がんを患うという時代です。
がんに限らず
ネガティブなことを乗り越えなくても
克服しなくても大丈夫
と言いたくてこの記事を書きました。
「がん」を人ごとではなく、
この日がみなさんにとって
「より良く生きる」ことを考える
きっかけになれば幸いです。